【4月30日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は29日、大統領に就任してから100日目を迎えた。同大統領は、就任後の政策で混乱を引き起こし多くの批判を受けてきたにもかかわらず、自身は米国史上最も成功した大統領だと述べた。

 昨年11月の米大統領選で民主党候補ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官を破り世界を驚かせて以来、容赦ない注目を浴びてきた第45代米大統領のトランプ氏だが、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領の看板政策だった医療保険制度改革(通称オバマケア、Obamacare)の代替法案の撤回に追い込まれるなど、重要案件と位置付けてきた多くの法案が議会での冷ややかな政治闘争の壁に突き当たってきた。

 米・メキシコ国境の壁建設予算は政府機関閉鎖を防ぐために連邦予算案から外され、就任100日に合わせた成果にしようと慌しく公表した税制改革案は、富裕層優遇にほかならず財政赤字を悪化させると酷評されている。

 トランプ大統領は就任後、オバマ政権時代に導入された石油や天然ガス採掘の規制の撤廃など多くの大統領令に署名しており、共和党の政治家やその支持者から高く評価されているが、大統領令の中で最も注目を浴びたイスラム圏数か国からの入国禁止令は裁判所から執行の一時差し止め命令を受けた。

 トランプ大統領は、就任100日という節目は勝手に決められた「まやかしの基準だ」と語っていたが、28日の演説では「私の政権最初の100日は米国史上最大の成功を収めた」と豪語した。

 トランプ大統領は29日、大統領の執務から離れ、ペンシルベニア(Pennsylvania)州ハリスバーグ(Harrisburg)で熱狂的支持者を前に選挙運動風の集会を開いた。

 熱烈な支持層は今も変わらずトランプ氏を支援しているものの、世論調査によると現時点で同氏の支持率は現代の米大統領の中で最低となっている。(c)AFP/Michael Mathes