【4月28日 AFP】2015年に仏パリ(Paris)で起きた連続襲撃事件で重傷を負ったフランス出身のラグビー選手が、医師の診断に逆らって復活を目指していたものの、「壊れてしまった体」がもはやプレーに耐えられる状態ではないとして、現役引退を余儀なくされた。

 イタリアの最高峰リーグ、エッチェレンツァのモリアーノ(Mogliano)でプレーしていたアリスティド・バロー(Aristide Barraud)は、2015年11月13日にパリ市内のレストラン「プティ・カンボージュ(Le Petit Cambodge)」で襲撃されて肺と脚に重傷を負い、名医からプレーを諦めるように宣告された。

 フランスリーグ・トップ14のスタッド・フランセ(Stade Francais)で2シーズンプレーしていた経歴を持つバローは、クラブが発表した声明で、「壊れてしまった」体がこれ以上いうことを聞く状態でないと明かした。

「自分に何が起きたのかを理解した最初の日からずっと闘ってきたし、医師の忠告に逆らって復活を目指してきた」

「だけど、物事は変わる。この3か月間、自分の体はもう運動することはできないと僕に語りかけていた。現在28歳だけど、自分の体は壊れてしまった」

「このままプレーを続ければ、自分の命を危険にさらすことになる。友人や家族がいる前でピッチで死ぬことは、あまり良い考えではなさそうだ」 (c)AFP