【4月27日 AFP】サッカードイツカップ(German Cup 2016-17)は26日、準決勝が行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)が3-2でバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を破って決勝に進出し、国内2冠を目指していた宿敵の夢を打ち砕いた。

 敵地アリアンツ・アレーナ(Allianz Arena)に乗り込んだドルトムントは、前半終了時に1-2でリードを許していたものの、ピエール・エメリク・オーバメヤン(Pierre-Emerick Aubameyang)のゴールで追いつくと、後半29分にウスマン・デンベレ(Ousmane Dembele)が決勝点を挙げた。

 今季からドルトムントに加入した19歳デンベレは、「ドルトムントに来てから最高の瞬間だ。バイエルンの本拠地で勝利を収めるのは難しい」とコメントした。

 わずか3週間前に同じアリアンツ・アレーナでのリーグ戦では、バイエルンに1-4で粉砕されていたドルトムントだが、見事に雪辱を果たした。ドルトムントのトーマス・トゥヘル(Thomas Tuchel)監督は、「逆境に立たされていたにもかかわらず、それでも勝てた。信じられない」と笑顔を見せた。

「リーグ戦で喫した敗戦のショックは完全に乗り越えていた。20分までは良いプレーができていたが、そこから流れを明け渡してしまった。ハーフタイム明けから改善し、60分以降はとても素晴らしかった。少し幸運にも恵まれた」

 一方、バイエルンにとっては、レアル・マドリード(Real Madrid)との準々決勝に敗れ、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)から敗退したのに続き、非常に厳しい結果となった。

 最近のバイエルンは、レアルに連敗したほか、リーグ戦でもバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)とマインツ05(Mainz 05)に引き分けており、公式戦の未勝利は5試合に伸びた。

 残り4節となったリーグ戦では、2位に勝ち点8差をつけて首位を独走しているバイエルンだが、ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)前監督の下で達成した国内2冠を再現する夢は断たれた。

 4月に入ってからの急失速について、バイエルンのカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)監督は、「シーズンの話をするには少し早すぎるように思う。われわれはまだブンデスリーガ優勝を目指している」と述べた。

「残念だ。リードを広げるチャンスがあった。良い瞬間ではないが、ブンデスリーガに集中しなくてはならない」

 バイエルンの主将フィリップ・ラーム(Philipp Lahm)も敗退のショックを隠せず、「ものすごくがっかりしている」話した。

「見ての通り、決勝への強い意欲は出せていた。最初の15分は良くなかったけれど、そこから良くなっていった。まずはこの負けを受け止めなくてはならない」

 4年連続の決勝進出を果たしたドルトムントは、5月27日にフランクフルト(Eintracht Frankfurt)と優勝をかけて対戦する。フランクフルトは25日、ボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)とのPK戦を制して勝ち上がった。(c)AFP