【4月22日 AFP】16-17スペイン1部リーグでは23日、レアル・マドリード(Real Madrid)とFCバルセロナ(FC Barcelona)が激突する伝統の一戦「エル・クラシコ(El Clasico)」が行われる。首位レアルは現在、バルセロナに勝ち点3差をつけており、さらには1試合消化数が少ないため、この試合の結果がリーグ優勝争いの行方を大きく左右するとみられている。AFPは今回、試合のキーポイントになるであろう5つのマッチアップに注目した。

■セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)対ルイス・スアレス(Luis Suarez

 レアルの主将ラモスは、昨年12月のクラシコで試合終了間際に同点ゴールを決めるなど、今季は攻守にわたってチームの救世主となっている。

 対するスアレスは、出場した過去5度のクラシコで4得点を記録しているものの、公式戦最近4試合で無得点に終わるなど調子を落としている。

 ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が出場停止のバルセロナにとって、スアレスの復調は必要不可欠となっている。

■カゼミーロ(Casemiro)対セルジオ・ブスケッツ(Sergio Busquets

 2人のスペシャリストは、異なったスタイルで中盤の要の役割を果たしている。

 ブスケッツは試合の流れを読む力、最もプレッシャーのかかるポジションでパスを受けてボールを配給する能力により、約10年にわたってバルセロナの中心選手として君臨してきた。

 ファイタータイプのカゼミーロは、激しいタックルで際どい場面を作ることもあるが、ジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督の下でレアルが手にしてきた近年の成功の根幹を担っている。

■クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)対ジェラール・ピケ(Gerard Pique

 18日に行われたバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)準々決勝第2戦では、微妙な判定があったものの、ロナウドはハットトリックを達成して勢いに乗っている。

 今季のロナウドは、重要な試合の前に休養を与えられることが多く、クラシコでは通算16得点を記録している。

 レアルから目の敵にされているため、ピケは敵地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で大きなブーイングを受けることが確実だが、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)で一緒にプレーしたロナウドを最近8試合でわずか2得点に抑えるなど、元チームメートをうまく封じ込んできた。

■マルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)対リオネル・メッシ(Lionel Messi

 18日のバイエルン戦で、マルセロはゴールライン上のボールを2度クリアして失点を防ぎ、さらにはロナウドの3得点目をアシストするなど、驚異的なパフォーマンスを披露している。

 全盛期を迎えているマルセロだが、メッシは攻撃時にバルセロナの右サイドから中に切れ込むため、マルセロが左サイドを駆け上がるのは危険もともなう。

 世界最優秀選手に5度輝いているメッシは、2014年にサンチャゴ・ベルナベウでハットトリック成し遂げて以来、レアル戦では6試合ゴールから遠ざかっている。

 しかし、メッシは今季出場した45試合で45得点を稼いでおり、レアルにとって最大の脅威であることに変わりはない。

■ルカ・モドリッチ(Luka Modric)対アンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta

 カゼミーロとブスケッツはゴール前で盾となり、トニ・クロース(Toni Kroos)とイヴァン・ラキティッチ(Ivan Rakitic)は中盤にダイナミズムを与えるが、モドリッチとイニエスタには中盤から相手ディフェンスのほころびを突いたキラーパスを出す役割が任されている。

 32歳のイニエスタは、今季のリーグ戦先発出場が9試合にとどまっており、モドリッチの方が充実したシーズンを過ごしている。

 しかし、イニエスタは敵地で行われたクラシコ3試合でバルセロナが記録した4得点中2得点をたたき出しており、そのマジックは衰えをしらない。(c)AFP