【4月18日 AFP】来日中のマイク・ペンス(Mike Pence)米副大統領は18日、同日始まった日米経済対話について、米国が離脱した環太平洋連携協定(TPP)で進んでいた交渉を一部取り込む形で2国間貿易協定の締結に至る可能性があると語った。

 麻生太郎(Taro Aso)副総理兼財務相と共同会見したペンス副大統領は「将来のいずれかの時点で両国はこの対話によって学んだことを生かし、自由貿易協定へ向けた正式な交渉を開始することを決断する可能性がある」と述べた。

 米国のバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が推進したTPPの承認案と関連法案を国会で通過させるために多大な政治的犠牲を払った安倍晋三(Shinzo Abe)首相にとって、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領による米国のTPP離脱は大きな痛手だ。日本政府側には今も、TPP交渉の際に日米間で徹底的に検討した合意内容の核心部分が何らかの形で生かされることを願う姿勢がある。

 しかし、ペンス氏は米国にとってTPPが「過去のものだ」と述べ、TPP自体が復活する可能性はまったくないと明言した。一方、麻生副総理は、両国が年内に第2回経済対話を開催することで合意したと述べた。(c)AFP