【4月16日 AFP】16-17イタリア・セリエAは15日、第32節の試合が行われ、インテル(Inter Milan)対ACミラン(AC Milan)のミラノダービーは、クリスティアン・サパタ(Cristian Zapata)が終了間際に劇的なゴールを挙げたミランが土壇場で追いつき、2-2の引き分けに終わった。

 中国資本グループのロッソネーリ・スポーツ・インベストメント・ルクセンブルク(Rossoneri Sport Investment Lux)がミランを買収したことで、今回の試合は両クラブが中国資本の傘下に入ってから初めてのミラノダービーとなった。

 そのため、近年チームの低迷が続く中で苦しい時期を過ごしていたミランのファンは、希望を抱いてこの試合を迎えたが、結果は後半ロスタイム7分にCKからサパタのゴールが決まり、なんとか敗戦を逃れるというものだった。

 ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ(Vincenzo Montella)監督は、「最後まで攻め続け、少し運もあったかもしれないが、前回のダービーでインテルが幸運に助けられて同点にしたことを考えれば、妥当な引き分けだと思う」とコメントした。

「前半30分までの内容は良かったし、チャンスも作れていたが、冷静さが足りなかった。このレベルでは、限られたチャンスを冷静にものにしなくてはならない」

 この結果、ミランは6位を維持すると、来季のヨーロッパリーグ(UEFA Europa League)出場権を争う5位アタランタ(Atalanta)が、敵地でASローマ(AS Roma)と1-1で引き分けたため、両チームの勝ち点2差は変わらなかった。

 一方、2016年6月に中国の蘇寧(Suning)グループに買収されたインテルは、勝てばミランを勝ち点1上回る6位に浮上できたが、同2差の7位にとどまった。

 ステファノ・ピオリ(Stefano Pioli)監督は、「試合をきっちり終わらせることができず、勝利を逃した。追加点のチャンスを生かせなかった。もう少し集中力があれば、勝ち点3を持ち帰れたはずだ」と嘆いた。

 カルロス・バッカ(Carlos Bacca)やイングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)から期限付き移籍中のジェラール・デウロフェウ(Gerard Deulofeu)がいきなりゴールを脅かし、幸先が良い試合のスタートを切ったのはミランの方だったが、決定機で冷静さを見せたのはインテルの方だった。

 前半36分、後方からのロングボールに反応したアントニオ・カンドレーヴァ(Antonio Candreva)が先制点を挙げると、同44分にはイバン・ペリシッチ(Ivan Perisic)の折り返しをノーマークだったマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)が押し込み、リードを2点に広げた。

 後半38分にミランのアレッシオ・ロマニョーリ(Alessio Romagnoli)に1点を返されたものの、インテルの勝利は揺らがないかのようにみえたが、迎えた後半ロスタイム7分、スソ(Suso)のCKを味方が頭で流すと、ファーサイドのサパタが角度のないところから打ったシュートがクロスバーに当たって入り、ミランが土壇場で同点に追いついた。(c)AFP/Justin DAVIS