【4月14日 AFP】エジプトの裁判所は12日、同国のアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領を侮辱し、フェイスブック(Facebook)に「テロを扇動する」投稿を行ったとする罪で、弁護士の男に禁錮10年を言い渡した。司法当局者らが13日、明かした。この判決に人権団体などは批判の声を上げている。

 判決を受けたのは弁護士のムハンマド・ラマダン(Mohammed Ramadan)被告で、港湾都市アレクサンドリア(Alexandria)の裁判所は被告不在で行われた公判において、5年の自宅軟禁とその間のインターネットの使用禁止も命じたという。

 被告の弁護人を務めたムハンマド・ハフェズ(Mohammed Hafez)氏はこの判決を「厳しい」もので、「政権批判を行う全ての人々への通告」を意図したものと非難した。ラマダン被告は昨年12月、フェイスブックへの投稿でシシ大統領を侮辱した容疑で逮捕された。

 被告側は裁判を「でっち上げられたもの」と表現。国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)も判決を批判した。アムネスティの関係者は「表現の自由を行使する者に、エジプト当局がこれほど重い判決を下したことは本当に衝撃的だ」と語った。(c)AFP