【4月12日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)は11日、準々決勝の第1戦が行われ、ユベントス(Juventus)はパウロ・ディバラ(Paulo Dybala)の前半の2得点などでFCバルセロナ(FC Barcelona)相手に3-0の快勝を収めた。

 ユベントスはディバラが前半の中盤までに2得点を奪い、同じアルゼンチン出身のリオネル・メッシ(Lionel Messi)の存在がかすむ活躍を見せると、後半にはジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)が3得点目を奪い、19日の第2戦に向けて大きなアドバンテージを得た。

 一方、決勝トーナメント1回戦ではパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)を相手に第1戦の0-4を跳ね返し、歴史を作ったバルセロナだが、ベスト4に残るためには再び奇跡的な逆転が必要な状況となった。

 14-15シーズンの決勝で対戦したときには1-3でバルセロナに敗れたユベントスだが、この試合では相手の守備を切り裂き、守ってもメッシ、ルイス・スアレス(Luis Suarez)、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の3トップを封じ込めた。

 それでも、マッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督はPSG戦を引き合いに出してチームを戒めた。

「選手たちをたたえたい。チームとして非常に素晴らしかった。バルセロナのような相手を上回るのは簡単ではないが、必死で守って無得点で勝利した。われわれにとってはそこが非常に大きい」

「しかし、謙虚さを失ってはならない。頭を下げて努力を続けないと。PSGは4点を取ったが、結果はあの通りだ」

 サミ・ケディラ(Sami Khedira)の序盤のシュートをあいさつ代わりに、最高の前半を送ったユベントスは、「ラ・ホーヤ(宝石)」の愛称を持つディバラが輝きを放った。

 まずは前半7分、ユベントスはシンプルな攻撃で先制点を奪った。右サイドのフアン・クアドラド(Juan Cuadrado)のパスを受けたディバラが、反転からカーブをかけた左足のシュートをGKの手の届かないファーサイドの隅に決めた。

 対するバルセロナも前半21分にようやく反撃し、メッシの絶妙なパスからアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)がゴールを狙ったが、ここはユベントス守護神のジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)が片手一本ではじき出した。

 これにはブッフォンも片手でガッツポーズ。さらにその直後、左サイドのマリオ・マンジュキッチ(Mario Mandzukic)の折り返しからディバラが見事なダイレクトのシュートでニアサイドを破ると、守護神が今度は両手を突き上げて追加点を喜んだ。

 この状況を受けて、ルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は、左サイドバックのジェレミ・マシュー(Jeremy Mathieu)を下げてMFのアンドレ・ゴメス(Andre Gomes)を投入。ハビエル・マスケラーノ(Jeremy Mathieu)をDFラインに下げた。

 すると後半、スアレスが惜しい場面を作り、一瞬期待を抱かせたが、後半10分にユベントスが相手を突き放す3点目を決めた。

 2014年のW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でスアレスにかみつかれたことでも知られるキエッリーニが、CKからマスケラーノとの競り合いに勝ち、ファーサイドの角度のないところからヘディングシュートを決めた。キエッリーニにとっては、2009年10月以来のチャンピオンズリーグ2ゴール目となった。

 バルセロナはその後、第2戦に向けて少しでも状況を良くしようと攻撃を続けたものの、最後までアウェーゴールを奪うことはできなかった。(c)AFP/Justin DAVIS