【4月10日 AFP】ニュージーランドのビル・イングリッシュ(Bill English)首相は10日、ラグビーのオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)のスター選手、ソニー・ビル・ウィリアムズ(Sonny Bill Williams)氏がユニフォームについているスポンサーのロゴをテーピングで隠して試合に出場したとして、批判した。ウィリアムズ氏は宗教的な理由で今回の行動を取ったとみられる。

 ウィリアムズ氏は8日、自身が所属するブルーズ(Blues)とオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)の試合に出場した際、ユニフォームの襟にあるバンク・オブ・ニュージーランド(BNZ)のロゴ部分をテーピングで隠していた。

 ニュージーランドラグビー協会(NZRU)はその後、敬虔(けいけん)なイスラム教徒であるウィリアムズ氏が、アルコール類やたばこといった製品に関連をもつ企業に関しては、「良心的な拒否」を行う条項を設けていると明らかにしている。

 今回のケースでは、資金を貸し付けて高額の利子を得ることをイスラム教が禁止していることが関係しているとみられるものの、ウィリアムズ氏はまだ理由を明らかにしていない。

 一方、イングリッシュ首相はニュージーランドのテレビ局TV3に対して「なぜ1人の選手が他の選手と異なった振る舞いをするのか理解に苦しむ」と述べ、ウィリアムズ氏だけがなぜ特別扱いされるのか分からないと批判。「このようなプロ契約は理解できない」と話した。(c)AFP