【4月10日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が9日、昨季はチームが圧倒的な強さをみせつけたものの、今季はスピードが強化されたフェラーリ(Ferrari)との激しいバトルに直面するだろうと語った。

 ハミルトンは、今季のF1第2戦中国GP(Chinese Grand Prix 2017)でフェラーリのセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)に6.25秒差をつけてポールトゥウィンを飾り、2週間前に行われた開幕戦オーストラリアGP(Australian Grand Prix 2017)でベッテルに敗れた雪辱を果たした。

 しかしハミルトンは、フェラーリが最近の10年間で最高の状態に仕上がっているという認識を示した上で上海(Shanghai)でのレースはもっと接近戦になっていたかもしれないと話、2017年シーズンは激しいレースが予想されると警戒した。

 通算3度の世界王座獲得を誇るハミルトンは、「強さの面ではこちらが上だが、スピードに関して言えば、今週フェラーリがもう少し速ければ、もっと差は縮まっていた」とすると、「面白くなりそうだし、今後のレース展開を物語っている」と語った。

 通算4度の年間王者に輝くベッテルが、ピットインしてからセーフティーカーが導入されてトラフィックと重なる不運に見舞われたことについて、「それでも、セバスチャンは僕に追いついてきた。レースの行方は僕らの手に委ねられていた」と話したハミルトンは、「彼は絶好調で驚異的な速さがある。そしてフェラーリは、ここ10年でまさに最高の状態だ」と惜しみない称賛を送っていた。

 ベッテルが豪メルボルン(Melbourne)での開幕戦を制したことにより、車両の幅が広がった新型マシンで臨む今季のF1ではフェラーリが台頭する期待が高まっていた。

 その予想を楽しんでいると話すハミルトンは、「最も優秀なファイターは最高のバトルを望むものだ。なぜなら、トップに立ったときの充実感が増すからだ。だから、そうだね、この展開を大いに気に入っている。これがシーズンの最後まで続いていくだろう」と期待を膨らませていた。

 対するベッテルもまた、ここまでの結果を受けてメルセデスの優勝は既定路線にはならないだろうと自信を示しており、「再びメルセデスに対抗できたら、すごく良いニュースだ。相手は本当に強い」と9日のレースを振り返った。

「もっと改善できる要素はあると思う。そうしなければならないし、可能なはずだ」 (c)AFP