【4月8日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)、アトランタ・ホークス(Atlanta Hawks)のタボー・セフォロシャ(Thabo Sefolosha)が7日、ニューヨーク市警(NYPD)に不当逮捕されたとして起こした裁判で受け取った和解金400万ドル(約4億4000万円)の大半を、公選弁護人の支援をする非営利団体に寄付すると明かした。

 現在32歳のセフォロシャは2015年4月、マンハッタン(Manhattan)にあるナイトクラブの外で自身を逮捕しようとした警察から暴力を受け、右膝骨折および靱帯(じんたい)損傷を負い、シーズンを棒に振ることになった。スイス出身で黒人の同選手は、手術を必要とし、数か月の休養を余儀なくされた。

 5日にニューヨーク(New York)市から400万ドルが支払われることで和解していたセフォロシャは、「正義が果たされたことに加え、この一件をついに過去のものにできると知り、満足の気持ちでいっぱいだ」としたうえで、「正義のために戦い、疑いが晴れて解放されることに関しては、満足感と同時に頭が下がる思いだ」と話した。

「私たちは皆、警察による多くの暴力行為がきょうも多く存在すると気づいている。本当にたくさんの事件が知られていなかったり、報道されなかったりする。私のように正義のために戦える犠牲者は本当に少ないし、それは不公平だ」

 ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)に拠点を置き、米国全土で公選弁護人を支援、育成する非営利団体に和解金の「大半」を寄付すると公表したセフォロシャは、「彼らのウェブサイトには『私たちは、声なき人のための声』とある。この寄付金が、正義のために戦うより多くの人に声を授けられることにつながればと願っている」と述べた。(c)AFP