【4月7日 AFP】(更新)米国が行ったシリアへのミサイル攻撃で、標的となったシャイラト(Shayrat)空軍基地では複数の死者が出ていると、同基地のあるシリア中部ホムス(Homs)県の知事が明らかにした。一方、在英NGOは軍人4人が死亡し、基地の施設はほぼ壊滅状態だとしている。

 AFPの電話取材に応じたタラル・バラジ(Talal al-Barazi)知事は、「複数の殉教者が出ている。だが、殉教者・負傷者の人数はまだ分からない」と語った。基地の数か所で火災が発生しており、やけどを負った人も複数いるという。

 バラジ知事によると、シャイラト基地に展開していた部隊は、シリア政府軍が先月イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から再奪還した遺跡都市パルミラ(Palmyra)周辺での戦闘で「重要な支援を提供していた」という。

 一方、在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、この攻撃で空軍准将1人を含む4人の軍人が死亡したと発表。「空軍基地は、ほぼ壊滅した。滑走路、燃料タンク、防空設備は全て粉砕された」と述べた。

 同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、シャイラト空軍基地にはスホイ22(SU-22)、スホイ24(SU-24)、ミグ23(MiG-23)の各戦闘機が駐機していたという。(c)AFP