【4月3日 AFP】(更新)コロンビア南西部の町モコア(Mocoa)で起きた土砂崩れで、フアン・マヌエル・サントス(Juan Manuel Santos)大統領は2日、死者が少なくとも254人に達し、うち43人が子どもだと明らかにした。現場では軍などによる捜索や救助活動が続いている。

 被災地入りして自ら救助活動を監督したサントス大統領は死者数について「残念ながらまだ暫定的なものだ」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 土砂崩れは3月31日夜に発生。数日続いた豪雨で周辺の3つの川が氾濫し、激しい土石流がモコアを襲った。事前に警報はほとんど出されていなかった。家屋の他、橋や車両、樹木などが土石流で流され、泥の中には木材などの残骸が大量に埋まっている。

 最も大きな被害が出た地区の大半は、半世紀に及んだ内戦で住居を追われてきた人が住む貧しい地区だった。モコアの人口はおよそ4万人。

 プトゥマヨ(Putumayo)県のソレル・アロカ(Sorrel Aroca)知事は2日、地元ラジオ局に「地区が丸ごと消えてしまった」などと述べ、今回の災害はこの地域で「前例のない悲劇」との認識を示した。

 現場には救助活動のため軍兵士や地元の警官を含む緊急要員1000人が動員された。

 ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王は「深く悲しんでいる」と述べ、犠牲者に哀悼の意をささげた。(c)AFP/Luis ROBAYO / with Alina DIESTE in Bogota