【4月1日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2017)は31日、フィンランド・ヘルシンキ(Helsinki)で女子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ロシアのエフゲニア・メドベデワ(Evgenia Medvedeva)が世界歴代最高得点の合計233.41点で大会連覇を果たし、来年開催される平昌冬季五輪の優勝候補に名乗りを上げた。

 FSでも歴代1位の154.40点を記録した17歳のメドベデワは、2位以下に15点以上の差をつけて圧勝した。シニアデビューを果たした2016年に続く世界フィギュアでの金メダルについて、「この二つの世界タイトルは、自分にとって大きな違いがあります。昨年は全くの新人として獲得したもので、今回は経験を積み、自分が学んだことや成長したことを示したかった」と語った。

 2001年9月11日に起きた同時多発テロ事件を題材にした映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(Extremely Loud & Incredibly Close)』の楽曲に乗せ、メドベデワは重圧を抱えながらも力強く感情を込めて優雅に氷上を滑った。

 複雑なバレエのステップを交えながら5種類の3回転を含む計11回のジャンプに成功したメドベデワは、これで10大会連続で優勝を記録。今大会ではFSに加えて合計得点でも自身の記録を3点以上更新し、ライバル勢からも拍手を送られていた。

 欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2017)女王のメドベデワは、これで女子シングルでは2001年のミシェル・クワン(Michelle Kwan)氏以来となる大会連覇を達成した。

 ハートウォール・アリーナ(Hartwall Arena)で行われた今大会では、21歳のケイトリン・オズモンド(Kaetlyn Osmond、カナダ)が合計218.13点で2位、19歳のガブリエル・デールマン(Gabrielle Daleman、カナダ)が合計213.52点で3位に入り、世界フィギュアではともに初めてメダルを獲得。同大会でカナダ勢2人が表彰台に上るのは史上初となり、同国女子のメダル獲得は2009年以来となった。

 4位のカレン・チェン(Karen Chen、米国)と5位の三原舞依(Mai Mihara)に続き、元世界女王のカロリーナ・コストナー(Carolina Kostner、イタリア)は6位に入り、昨年大会で銀メダルを手にしたアシュリー・ワグナー(Ashley Wagner、米国)は7位に終わった。

 一方、アイスダンス・ショートダンス(SD)ではカナダのテッサ・ヴァーチュー(Tessa Virtue)/スコット・モイア(Scott Moir)組が自己最高の82.43点を記録し、3度目の優勝に向けて好発進した。2位には76.89点でフランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組、3位には76.53点で米国のマディソン・ハベル(Madison Hubbell)/ザカリー・ダナヒュー(Zachary Donohue)組が続いている。(c)AFP