【3月31日 AFP】米国のニッキー・ヘイリー(Nikki Haley)国連大使は30日、米政府はシリア内戦を終結させる新たな戦略を模索する中でもはやシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の追放に焦点を当てていないと述べた。

 ヘイリー氏はニューヨーク(New York)でが少数の記者団に対し、アサド政権の自国民に対する人権侵害の歴史を非難した一方、米国はアサド大統領に集中するのではなく、トルコやロシアなどと協力して政治的解決を模索することに焦点を当てると語った。

「この問題について考えてみると優先順位を変えるということであり、われわれの優先事項は腰を据えてアサドの追放に集中することではなくなった」 (ヘイリー氏)

 ヘイリー氏の発言の直前、レックス・ティラーソン(Rex Tillerson)米国務長官もトルコでの記者会見で同様のシグナルを発していた。トルコのメブリュト・チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相と並んで立ったティラーソン氏は「私の考えでは……アサド大統領の長期的な地位はシリア国民によって決められるだろう」と述べた。

 米当者局はここしばらくアサド大統領は辞めなければならないという従来の主張から転換しつつあったが、今回それが明白になった。(c)AFP/Dave Clark