【3月31日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2017)は30日、フィンランド・ヘルシンキ(Helsinki)で男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、3連覇を目指すハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)が4回転ジャンプを2本成功させトップに立ち、五輪金メダリストの羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は5位と追い掛ける展開となった。

 宇野昌磨(Shoma Uno)が104.86点で2位につけ、過去3度の大会制覇を誇るパトリック・チャン(Patrick Chan、カナダ)が102.13点で3位に続いた。上位3選手は全員自己ベストを記録している。

 2014年大会以来の優勝を狙う羽生は、プリンス(Prince)の楽曲「レッツ・ゴー・クレイジー(Let's Go Crazy)」に乗せた演技の2本目の4回転サルコーで膝をつき、98.39点で5位となった。

 マラゲーニャ(Malagena)の調べに乗せた演技ですべての要素を成功させ、109.05点を記録したフェルナンデスは、「毎年多くのスケーターが、パーティーに加わろうとしてくるから、プレッシャーはかなりあった。最高のスケートをできたという事実が、より自信を与えてくれた。古参のスケーターの一人だけれど、ここで戦うことはこの先何年にもわたって自信を与えてもらえる」とコメントした。

 19歳の宇野は、ミスのない演技で2本の4回転ジャンプを成功させた。

 元ジュニア世界王者の宇野は、「まだ学んでいる途中。最初から最後まで落ち着いていた。滑る度に得点が伸びるのを目にできるのは良いこと」と語った。

 SPで110.95点の世界歴代最高得点記録を誇る羽生は、過去2大会はトレーニングパートナーのフェルナンデスの後塵(こうじん)を拝して連続の銀メダルとなっているが、98.64点で4位に入った中国の金博洋(Boyang Jin、ジン・ボーヤン)からも後れを取った。

 羽生は、「日本や世界中から来た多くのファンの方々の前で滑るのは楽しい。お客さんたちがパワーをくれました」と語ると、「長いの(フリースケーティング〈FS〉)ではクリーンな滑りをしたいですし、もちろん目指すは金です」と続けた。

 その他日本勢では田中刑事(Keiji Tanaka)が73.45点で22位となっている。(c)AFP/Emmeline MOORE