【3月29日 AFP】オーストラリア北東部で29日、前日に上陸した猛烈なサイクロン「デビー(Debbie)」により、複数の町が孤立状態となっている。北東部では他にも、ヨットが陸に打ち上げられたり、家の屋根が飛ばされたりするなどの被害が出ており、復旧や支援のために軍が派遣された。

 デビーは28日、5段階で2番目に大きいカテゴリー4の勢力で北東部クイーンズランド(Queensland)州のボーエン(Bowen)とエアリービーチ(Airlie Beach)の間の沿岸に上陸し、非常に強い風によって付近の観光地に大きな被害をもたらした。

 現在デビーは熱帯低気圧に変わっているが、気象局は引き続き、「激しい」雨と突風、さらには川の水位が上昇していることから洪水にも注意するよう住民に呼び掛けている。48時間の降水量は、例年の半年分に相当する1000ミリに達し、複数の地域で浸水被害が出ているという。

 ボーエンやエアリービーチ、プロサーパイン(Proserpine)へ向かう道路は通行できない状態となっており、住宅6万戸以上が停電、また多くの地域で電話などの通信手段が途絶えている。ただ、今のところ死者の情報はなく、男性が倒れた壁の下敷きとなって重傷を負ったとの報告だけとなっている。

 救助隊員らは被害状況の確認を始めているが、遮断された道路や洪水により作業は難航している。また食料や水、燃料といった緊急物資の輸送、さらにはインフラの復旧作業に当たるため、軍の兵士やヘリコプター、航空機の派遣も始まっている。(c)AFP/Daniel DE CARTERET