【3月29日 AFP】2018年サッカーW杯ロシア大会(2018 World Cup)北中米カリブ海最終予選は28日、各地で行われ、パナマと1-1で引き分けた米国のブルース・アリーナ(Bruce Arena)監督は、10代の新星クリスティアン・プリシッチ(Christian Pulisic)を標的にしていたとしてパナマのプレーを批判した。

 最終予選2連敗という結果を受けてユルゲン・クリンスマン(Juergen Klinsmann)前監督が解任され、代表チームで再び指揮を執ることになったアリーナ監督は、24日のホンジュラス戦に6-0で圧勝した勢いそのままに、2連勝を目指してパナマのホームへと乗り込んだ。

 米国は前半39分、代表復帰戦でいきなりハットトリックを決めたクリント・デンプシー(Clint Dempsey)が、プリシッチのアシストから先制点を記録。プリシッチがドリブルと切り返しで相手DF2人をかわし、中央へ折り返すと、ノーマークのデンプシーがシュートを蹴り込んだ。

 しかし、それからわずか4分後に米国は不用意なプレーからパナマのガブリエル・ゴメス(Gabriel Gomez)に同点ゴールを許すと、その後はチャンスを作れず、後半は多くの時間帯で防戦を強いられた。

 アリーナ監督は結果とプリシッチのプレーについて満足感を示しながらも、「パナマはクリスティアンの背中に的でもあると思っていたようだ。開始1分から後ろを追いかけまわしていた」とコメントし、「プリシッチ本人も、審判が常に守ってくれるわけではないことを学ばないといけない。それでも良くやっていたし、うまく乗り切っていた」と述べた。

「プリシッチはビッグクラブで、ビッグなリーグやビッグなトーナメントを戦っている。これも過程の一つだろう。おそらくクラブの方が選手を守ってもらえる。彼は現在、成長過程にあり、次の試合はもっと良くなっているはずだ」

 一方、メキシコは1-0でトリニダード・トバゴに勝利し、予選グループ首位を守った。

 ディエゴ・レジェス(Diego Reyes)の代表初得点で勝ち点3を手に入れたメキシコは、最終予選無敗を維持するとともに、4試合で獲得した勝ち点を10に伸ばしている。

 この結果、パナマは勝ち点5で4位米国と勝ち点1差の3位を守り、2位コスタリカは最下位ホンジュラスと1-1の引き分けに終わった。北中米カリブ海予選では、3位までが自動的に本大会の出場権を獲得し、4位のチームは大陸間プレーオフにまわる。(c)AFP