【3月28日 AFP】チェコのミロシュ・ゼマン(Milos Zeman)大統領(72)は27日、自らが所有するコンピューターが米アラバマ(Alabama)州を拠点とするハッカーらに不正侵入された疑いがあり、児童ポルノを送りつけられていたことを明らかにした。

 ゼマン大統領は反イスラム強硬派として知られる左派のベテラン政治家で、親ロシア・親中国の立場を取る元共産党員。2013年に同国で初の直接選挙による大統領選挙で初当選し、来年1月に行われる次期大統領選で再選を目指す意向を今月、明らかにしていた。

 ゼマン氏の公式ウェブサイトに掲載された民放ラジオ局Frekvence 1とのインタビューで同氏は、自分のコンピューターに昨年「何者かが児童ポルノをインストールした」と述べた。ゼマン氏は「それを見て、何が起こっているのか気が付くまで、10秒ほどかかった」と振り返った。当初は刑事告訴を検討したが、大統領付きの情報関連スタッフと協議し取りやめたという。

 ハッカーらはゼマン大統領以外にも、チェコの複数の高官にハッキングを仕掛けていたという。(c)AFP