【3月26日 AFP】地球温暖化の防止を呼び掛ける世界自然保護基金(WWF)の環境キャンペーン「アースアワー(Earth Hour)」が25日、世界各地で行われた。

 フランス・パリ(Paris)のエッフェル塔(Eiffel Tower)、ロシア・モスクワ(Moscow)の大統領府(クレムリン、Kremlin)、ギリシャ・アテネ(Athens)のアクロポリス(Acropolis)、オーストラリア・シドニー(Sydney)のシドニーオペラハウス(Sydney Opera House)などの世界各地の象徴的なモニュメントが次々と消灯された。

 自動車や発電所を動かすための石炭や石油、ガスの燃焼によって引き起こされる地球温暖化に関心を持つよう呼び掛けるこのキャンペーンに今年は約170の国と地域で数百万人が参加するとみられていた。

 豪シドニーで2007年に始まったこのイベントは、今や世界的な環境運動に広がり、ほぼすべての大陸で行われている。WWFは地球の窮状を訴えていく上で大きな前進があったとしている。

 シドニーでは午後8時30分(日本時間同6時30分)から海沿いの多くの建物が1時間の消灯に入り、これに続いて世界各地のモニュメントも次々と消灯していった。

 オーストラリアで始まった消灯する動きは西回りでアジアに伝わり、香港(Hong Kong)のビクトリアハーバー(Victoria Harbour)が暗くなった。ミャンマーでは同国で最も神聖とされるシュエダゴン・パゴダ(Shwedagon Pagoda)が消灯し、石油ランプ1万個に照らし出された。

 日本では銀座のソニービル(Sony Building)が消灯した。このイベントはアフリカ、欧州、南北米州でも行われた。(c)AFP