【3月26日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2017)は25日、男子シングルス2回戦が行われ、第4シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、米国出身の10代フランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe)による果敢な挑戦を7-6(7-2)、6-3で退け、3回戦に進出した。

 シエラレオネからの移民を両親に持つ世界ランキング101位のティアフォーは、フェデラーのサービスゲームで苦戦したものの、自身のサービスゲームでは力を発揮し、第1セットをタイブレークまで持ち込んだ。

 続く第2セットでティアフォーは、最初のゲームでフェデラーのサービスゲームをブレークしたものの、フェデラーは2回のブレークを奪い返し、最後は余裕を持って勝利を収めた。

 四大大会(グランドスラム)通算18勝の実績を誇る35歳のフェデラーだが、米メリーランド(Maryland)州出身の若手がみせた試合に臨むアプローチには感心していた。

「ポイントはどのように試合に入ってくるかだったと思う。それは僕を含めたどの選手にとっても重要なことだ。試合をどうやって始めるのか?彼は怖がらず、問題なく、良いサーブを打って、早く打ち返し、自分のプレーをしていた」

「若手選手にはそういう試合の入り方をしてほしいと思っている。失うものは何もなく、得るものしかないということを十分に感じてほしいんだ」

「ここからたくさんのことを学んでほしい。センターコートで、たくさんの観客の前でプレッシャーを感じながらプレーして、ブレークポイントをセーブし、ブレークポイントを取って、タイブレークをプレーし…それがテニスだからね。それを大きな糧にして、力強く前に進んでほしい」

 フェデラーはまた、ティアフォーの力強いサーブと打球には驚かなかったと話しており、「フランシスとは以前に2度ほど打ったことがある。そこですでに驚かされ、パワーや爆発力を把握していた。彼はいとも簡単にスピードを上げてくる」とコメントした。

 さらにフェデラーは、ツアーに有望な若手が出現することをうれしく思っていると明かし、「彼もすごく良い選手になると思うよ。みんなでお互いに高め合っているし、みんなすごく生き生きしている。仲が良い一方で、良いライバル関係も築いている」と語った。

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)とBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)を制しているフェデラーは、今季14勝1敗と好調を維持しており、今大会では2005年と2006年に続き自身3度目の優勝を狙う。

■ワウリンカも順調な滑り出し

 一方、2016年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2016)覇者で大会第1シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)も、オラシオ・セバジョス(Horacio Zeballos、アルゼンチン)を6-3、6-4で下し、順調な滑り出しを切った。

 アンディ・マレー(Andy Murray)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)という世界ランク上位2人が不在の中、トップシードで大会を迎えたワウリンカは、フェデラーに敗れはしたものの、BNPパリバ・オープンで決勝に進出した勢いを持続しているかのようなプレーを披露した。

 28日に32歳になるワウリンカは、「以前よりも良いテニスができているし、良いプレーができていると感じている。インディアンウェルズ(Indian Wells)は自信になった。自分が良いプレーをして、自信を持てているときは、どんな相手でも倒せると思う。自分の動きやプレーに満足しているし、全体的な姿勢もすごく前向きだ」と話した。

 ワウリンカは次戦、チュニジアのマレク・ジャジリ(Malek Jaziri)と対戦する。ジャジリは6-3、4-6、6-3でフェリシアーノ・ロペス(Feliciano Lopez、スペイン)に勝利した。(c)AFP