【3月24日 AFP】米映画協会(MPAA)は22日、2016年の世界の映画興行収入が過去最高となる386億ドル(約4兆2800億円)に達したと発表した。ただ、北米以外での興行収入は中国市場の失速を背景に、12年ぶりに減少したという。

 MPAA によると昨年は『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(Captain America: Civil War)』や、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(Rogue One: A Star Wars Story)』といった大作の世界的ヒットに支えられ、世界での興行収入は2015年から1%増となった。

 またMAPPが毎年発表している「映画館市場統計報告書(Theatrical Market Statistics Report)」によると、北米地域での昨年の興行収入は114億ドル(約1兆2700億円)と2015年から2%増となり、映画館で少なくとも1本映画を見た人の数は2億4600万人に達したという。

 一方、中国での売り上げの伸びが急失速したことから、北米以外での興行収入は272億ドル(約3兆200億円)と、2015年の273億ドル(約3兆300億円)から微減となった。

 北米以外での売り上げの落ち込みは少ないようにみえるが、減少は2005年以来12年ぶりで、経済成長著しい中国の新興中間層に収入の多くを依存しつつあった米映画産業にとっては懸念材料となりそうだ。

 また米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)によると、10年前には映画の総興行収入の63%だった北米以外の売り上げの割合は、2016年にはおよそ75%にまで増加した。(c)AFP