【3月23日 AFP】イスラエル中部で、第1次世界大戦(World War I)当時の英国陸軍の駐屯地跡から数百本に上る酒瓶が発掘された。イスラエル考古学庁(IAA)が22日に発表した。

 IAAの声明によると、酒瓶が見つかったのはイスラエル中部ラムル(Ramle)近郊の仮設兵舎跡地。第1次世界大戦でパレスチナを舞台に当時のオスマン帝国軍と戦ったエドモンド・アレンビー(Edmund Allenby)将軍率いる英陸軍部隊が、休戦状態にあった1917年11月から約9か月間にわたり使用していた。

 発掘責任者の話によれば、大量の酒瓶は仮設兵舎のごみ捨て場だった場所から、陶器片やナイフ、フォーク、スプーンなどの残骸と共に見つかったという。

「捨てられていたごみの約70%が酒瓶だった」と、この責任者は語り、歴史の裏に隠れていた当時の兵士たちの日常と娯楽を初めて垣間見ることができたとの見方を示した。「兵士たちは休戦をうまく利用して頻繁に酒を飲み、緊張をほぐしていたようだ」

 発掘された酒瓶の写真からは、「ゴードンズ・ジン(Gordon's Gin)」や「デュワーズ・ウィスキー(Dewars Whisky)」などの銘柄が確認できる。専門家によると、イスラエルで第1次世界大戦時の英国軍の生活ぶりを示す証拠が発見されたのは、今回が初めて。(c)AFP