【3月22日 AFP】中米グアテマラの首都グアテマラ市(Guatemala City)近郊の拘置所で収容者による暴動が発生し治安部隊が突入したところ、同国で最も凶悪なギャングとして知られる「バリオ18(Barrio 18)」が国内の警察署を相次いで襲撃する事態に発展している。当局が21日明らかにした。

 フランシスコ・リバス(Francisco Rivas)内相によると、これまでに警察署への襲撃事件が少なくとも9件発生し、警察官3人が死亡、7人が負傷した。警察は「最大級の警戒態勢」を取っているという。

 警察署への襲撃に関連しギャングのメンバーとみられる13人が身柄を拘束された。グレネードランチャー1丁、アサルトライフル5丁、拳銃4丁、防弾チョッキ2着に加え、複数の車両も押収された。

 一連の警察署襲撃についてリバス内相は、暴動が発生した拘置所に治安部隊が突入したことに反応した組織犯罪だとしている。

 グアテマラ市近郊のサン・ホセ・ピヌーラ(San Jose de Pinula)にある拘置所で今月19日、バリオ18の構成員である受刑者約40人が暴動を起こして看守2人を殺害し、4人を人質に取って重傷を負わせたため、20日に治安部隊が拘置所に突入していた。

 この拘置所は厳密には未成年者用の施設とされているが、実際には200人近くに上る収容者の多くは年齢が18歳を超えていた。(c)AFP/Henry MORALES and Edgar CALDERON