【3月20日 AFP】16-17イタリア・セリエAは19日、第29節の試合が行われ、首位ユベントス(Juventus)は1-0でサンプドリア(Sampdoria)に競り勝ち、前人未到のリーグ6連覇へ「重要な一歩」を刻んだ。

 ユベントスはひやりとする場面を作られながらも、リーグ戦24勝目を挙げて同日勝利した2位ASローマ(AS Roma)との勝ち点8差を維持した。

 チームを率いるマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)監督は、「非常に難しいシーズン終盤戦を前に、重要な一歩だ。この勝ちは大きい。(代表戦による中断期間が明けてから)すぐにナポリ(SSC Napoli)と対戦しなくてはならないからね」と話した。

「前半の選手たちは、今年一番と言っていいようなプレーをしていた。しかし後半は、いくつかチャンスは作ったが、自分たちで危ない展開にしてしまった。もっと簡単に試合を締めることができたはずだった」

 ユベントスは前半7分にフアン・クアドラド(Juan Cuadrado)の見事なヘディングシュートが決まり、早々に先制したが、同27分に攻撃の中心を担うパウロ・ディバラ(Paulo Dybala)が筋肉系の故障で交代し、監督はゲームプランの変更を余儀なくされた。

 するとチームはそこから苦しみ、元ユベントスのファビオ・クアリアレッラ(Fabio Quagliarella)に危ない場面を作られると、後半には、クアドラドのゴールを演出したクワドォー・アサモア(Kwadwo Asamoah)が判断ミスから2回簡単にボールを失いかけたことをはじめ、アレグリ監督が神経をすり減らす場面が増えた。

 サンプドリアの攻勢が続く中、ヴァスコ・レジーニ(Vasco Regini)に簡単に突破を許した後半33分の場面については、アレグリ監督も怒りを見せた。監督は、「もう少し気持ちの入ったプレーが必要だ。突破させてはいけないし、もっと組織的にプレーすべきだ」と話している。

「きょうのわれわれは、ファウルを3回か4回しか犯していない。ACミラン(AC Milan)戦では21回のファウルを受け、こちらのファウルは8回だった。われわれは数多くファウルを受けるが、ファウルで止めた方がいいときもある」

 一方、オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)に敗れ、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2016-17)から敗退したショックが残る中、サッスオーロ(US Sassuolo)とのリーグ戦に臨んだローマは、早い時間帯の試合でユベントスが勝利したためプレッシャーのかかる状況ではあったが、3-1の逆転勝利を収めた。

 グレゴワール・デフレル(Gregoire Defrel)のゴールで前半9分に先制されたローマは、レアンドロ・パレデス(Leandro Paredes)とモハメド・サラー(Mohamed Salah)の得点で2-1と逆転して前半を終えると、迎えた後半23分、交代出場のエディン・ジェコ(Edin Dzeko)がリーグ戦21ゴール目を決めて突き放した。

 エンポリ(Empoli)と対戦した3位ナポリは、ロレンツォ・インシーニェ(Lorenzo Insigne)の2ゴールなどで3点を先行すると、終盤に相手の反撃に遭ったものの、なんとか逃げ切って3-2の勝利を収めた。(c)AFP/Justin DAVIS