【3月18日 AFP】国連(UN)の食糧農業機関(FAO)は17日、今年に入り鳥インフルエンザによる死者が多数出ている中国に対し、感染拡大を封じ込め、ウイルスを撲滅する対策を強化するよう求めた。

 現在、中国の東部および南部を中心に流行しているH7N9型の鳥インフルエンザは、最近の変異によって鳥類にとってさらに致死性が高まっている。FAOは、中国の周辺国もH7N9型のウイルスにさらされる「高い危険性」があるとして警告している。

 またFAOは、同型のウイルスが野鳥によって欧州や米大陸にも運ばれる可能性があるとも警告しており、流行を抑えるための中国の対策が予想されたほど機能していない状況に困惑していると述べた。

 中国は先月、H7N9型の鳥インフルエンザによる同国内の死者は今年1月だけで79人に上ったと発表。感染者は3人に1人に近い割合で亡くなっていることが明らかになり、人への感染が初めて確認された2013年以降で最も死者の多い流行となっている。(c)AFP