【3月18日 AFP】テニス、BNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2017)は17日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第14シードのエレナ・ベスニナ(Elena Vesnina、ロシア)が6-3、6-4で第28シードのクリスティーナ・ムラデノビッチ(Kristina Mladenovic、フランス)をねじ伏せ、決勝に進出した。

 昨年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)で4強入りを果たし、30歳にしてキャリア最高の世界ランク15位に到達したベスニナは、世界1位への復帰が確定していたアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)を4回戦で破ると、四大大会(グランドスラム)通算7勝を誇るヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)を準々決勝で撃破した。

 ベスニナが決勝で対戦する相手は、第8シードのベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)に決まった。クズネツォワは第3シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)に7-6(7-5)、7-6(7-2)で勝利し、ロシア勢同士の顔合わせとなった決勝に駒を進めた。

「このような格式のある大会で準決勝に勝ち進み、決勝への切符を争う機会は、毎回訪れるものではありません」と話したベスニナは、2016年リオデジャネイロ五輪の女子ダブルスで獲得した金メダルを含め、重要な大会を制した経験が、大一番での冷静さにつながっていると自らを分析した。

「度胸を示すことは簡単ではありませんが、うまく対処できてとてもうれしいです。本当に集中していました。決勝のことは考えず、ただ目の前の試合とショットだけに集中していました」

 予選1回戦で敗退した2016年大会とは正反対の快進撃を続けているベスニナが、第1セットで5-0、第2セットで5-2と一方的なリードを奪ったのに対し、先月のサンクトペテルブルク・レディース・トロフィー(St. Petersburg Ladies Trophy 2017)でツアー初優勝を飾り、メキシコ・オープン(Abierto Mexicano TELCEL 2017)でもファイナリストとなったムラデノビッチは、懸命に反撃を試みるも答えを見いだせなかった。

「今日はとにかく相手が強すぎました」と話したムラデノビッチは、相手のスライスショットに歯が立たず、態勢を立て直そうと各セットの終盤には積極的にサーブアンドボレーを仕掛けていた。

「がむしゃらにポイントを奪っていくしかないと感じました。今夜は自分の試合をさせてもらえませんでした」と振り返ったムラデノビッチは第1セットを先取され、第2セットも3ゲームをブレークされて1-5とされたあと、3ゲーム連続で取り返してマッチポイントも1本しのぐ粘りをみせたものの、ベスニナがサービスゲームを制して勝利を飾った。

 ベスニナは「キキ(ムラデノビッチ)は追い詰められると、常に最高のテニスを仕掛けてきます。0-5、1-5から挽回するのは生易しいことではなく、ちっとも簡単ではありません」と相手をたたえた。(c)AFP