【3月15日 AFP】フランスリーグ・トップ14、スタッド・フランセ(Stade Francais)の所属選手が、ラシン92(Racing 92)との合併計画に反対するストライキの実施を投票で決定した。副主将のパスカル・パペ(Pascal Pape)が14日、明らかにした。

 仏代表65キャップを誇るパぺは、過去2季のリーグ優勝を分け合った両チームが「スーパークラブ」として合併することは、「136年を誇るクラブ史の死」だと痛烈に非難。さらに、賛成「99.8%」の圧倒的な投票により、選手は18日に行われるカストル(Castres)戦への練習及び出場を放棄すると語った。

 この合併計画は、不動産王でラシンのオーナーを務めるジャッキー・ロレンツェッティ(Jacky Lorenzetti)氏と、スタッド・フランセのトーマス・サヴァレ(Thomas Savare)会長が13日に電撃発表を行ったことで明らかになった。仏代表のジョナサン・ダンティー(Jonathan Danty)によれば、両チームの選手には秘密裏に画策されていたという。

 スタッド・フランスではセンターを務め、18日に行われるシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2017)のウェールズ戦へ向けて仏代表の調整に臨んでいる24歳のダンティーは、「受け入れがたい」としたうえで、「常に僕たちがクラブの未来であり、チームを去れば危機になると言われてきた。しかし今、僕たちの裏で進められていたことがわかった」と語った。

 新たなスーパークラブ誕生をめぐっては、ライバルチームからも不安の声が上がっており、フランス・ラグビー連盟(FFR)や政府も、計画が内密にされていたことに不満を訴えている。(c)AFP/Nicolas KIENAST/Pierrick YVON