■「違うユニホーム」

 韓国はアイスホッケーの世界ランキングで23位にとどまっており、最高の栄誉である冬季五輪の出場権を獲得したことは一度もない。

 しかし、平昌五輪の開催国として自動的に出場権を確保したことにより、韓国は恥ずべき結果を避けるために戦力をそろえることが急務となっている。

 韓国では通常二重国籍は認められていないものの、移民法を改正して「条件付きで」外国人が複数国籍を保持することを認めた。

 首都ソウル(Seoul)郊外の高陽(Goyang)にある練習場では、「KOREA(韓国)」の文字がくっきりと刻まれた青と白のユニホームを着た大勢の選手の中に、新参者の姿を簡単に見付けられる。

「子ども時代に観戦して声援を送ってきたのとは違うユニホームだ」と語るカナダ出身のエリック・レーガン(Eric Regan)は、これまで一度もドラフト経験がなく、チームやリーグ、さらには国を渡り歩いた末に、3年前に韓国に3球団あるプロチームの一つに入団し、新しいパスポートを提供されて同国代表の座を手に入れた。

 レーガンは新しいユニホームを完全に受け入れられるようになるまで、「アジアの国でプレーする白人」として、「ほんの少し慣れる」必要があったと認めた。