【3月13日 AFP】自転車ロードレース、パリ~ニース(Paris-Nice 2017)は12日、最終第8ステージ(ニースからニース、115.5キロメートル)が行われ、チームスカイ(Team Sky)のセルヒオ・エナオ(Sergio Henao、コロンビア)が2秒差でトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)をかわし、総合優勝を果たした。

 29歳のエナオは、11日の第7ステージで4位に入り、「太陽へ向かうレース」の異名を持つ大会で30秒差の総合トップに立ったものの、この日はコンタドールの猛追を受け、やっとの思いでゴールを通過した。

 一方、31秒差の総合3位で最終日を迎えたコンタドールは、今ステージを制したクイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のダビド・デ・ラ・クルス(David de la Cruz、スペイン)に次ぐ2位でフィニッシュ。同胞にステージ優勝を奪われて貴重な10秒のボーナスポイントを取り損ね、エナオに総合優勝をさらわれた。

 エナオは「クレイジーな日だった」と笑顔をみせると、「キャリア最大の勝利だ。これからも、もっと勝てるようにしたい。これまで人生では何度かつらい時間を過ごしてきたけれど、今日は僕のところに太陽が来てくれた」と喜んだ。

 チームスカイのゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)に惜しくも4秒届かず総合優勝を逃した1年前と同様に、今回も残酷な結果となってしまったコンタドールは、「僅差で逃してしまって悔しい」としながらも、「自分をとても誇り思う。2位だったが満足だ」とコメントした。

 コロンビア勢としては2014年のカルロス・ベタンクール(Carlos Betancur)以来、史上2人目のパリ~ニース覇者となったエナオから30秒差の総合3位には、クイックステップ・フロアーズのダニエル・マーティン(Daniel Martin、アイルランド)が入った。

 チームスカイがパリ~ニースを制するのは、2012年のブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins)氏、2013年と2015年のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)、2016年のトーマス、そして今回のエナオを合わせてここ6年間で5回目となるが、最近はドーピングや性差別などの問題でその名声に打撃を受けている。(c)AFP