【3月13日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2016-17)は12日、準々決勝が行われ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は3部のミルウォール(Millwall FC)に6-0で大勝し、準決勝進出を決めた。

 チームを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は試合後、ハリー・ケイン(Harry Kane)を負傷で失いながらも、本拠地ホワイト・ハート・レーン(White Hart Lane)でハットトリックを記録した孫興民(Heung Min Son、ソン・フンミン)を称賛した。

 1月以来となる得点を決めた韓国代表の孫は、試合前半に人種差別的なチャントを浴びせてきた相手サポーターにお返しと言わんばかりの大爆発。ミルウォールのファンはこの日、海賊版の映画を販売するアジア系の売り手にたとえ、「DVD」、「3本で5ポンド」といった不快な言葉を叫んだ。

 しかし、足首を痛めたケインが今季残りのシーズンを離脱する恐れも出てきた中、孫のゴールはポチェッティーノ監督にとってありがたいタイミングとなった。

 保護用のブーツを履いてスタジアムを後にしたケインについて、今回の負傷は今季初めに行われたサンダーランド(Sunderland AFC)戦で7週間の離脱を余儀なくされたものに似ていると不安を明かすポチェッティーノ監督は、「もちろんハリーの故障はつらいが、解決策を見つけなくてはならない」と語った。

 ポチェッティーノ監督はまた、「出場機会に恵まれていない選手たちは、自分たちのクオリティーを証明する準備ができていないといけない」と話し、孫の他にネットを揺らしたフィンセント・ヤンセン(Vincent Janssen)にもセンターフォワードを担うチャンスがあると示唆した。

「ハリーはイングランド(England)でベストなストライカーの一人だが、泣き言は言えない。ハリー抜きに目標を達成できなかったとしても、言い訳にはできない」 (c)AFP