【3月12日 AFP】ベルギーの動物園は11日、数日前にフランスの動物園でサイが角のために殺された陰惨な事件を受けて、密猟対策として飼育中のサイの角を短くすると発表した。

 仏パリ(Paris)郊外のトワリー(Thoiry)動物園では6日、ミナミシロサイの4歳の雄の「バンス(Vince)」が銃で頭を3発撃たれ、角を奪われる事件が発生した。角は「チェーンソー」で切断されたとみられている。犯人は、3万~4万ユーロ(約370万~490万円)相当の価値があるとされる、2本の角のうち大きい方の角だけを奪い、現在も逃走中。

 約5000匹の動物を飼育しているベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)の郊外にあるペリダイザ(Pairi Daiza)動物公園には、サイの成獣3頭と昨年3月に生まれた赤ちゃん1頭がいる。

 ペリダイザ動物公園のエリク・ドンブ(Eric Domb)園長は、フェイスブック(Facebook)の同園のページに、フランスでサイが殺された事件を知るとすぐ、すでに同園で実施している安全対策への追加措置として、一時的にサイの角を短くする処置を施すよう獣医師に指示したと投稿した。(c)AFP