【3月12日 AFP】米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)が「プロ・ヒジャブ」と名付けた本格的なスポーツ用ヒジャブ(イスラム教徒の女性が頭部を覆うスカーフ)を、2018年に発売すると発表。世界の人口の4分の1に迫るイスラム教徒向けの衣料品を特別に扱うデザイナーやメーカーは多くないが、その市場にナイキが参入することになった。

 ナイキは先日、同社のロゴである「スウッシュ」が横に大きく入ったヒジャブのプロモーション映像を公開。生地の薄さや、伸縮性のあるポリエステル素材といった特徴をアピールした。同社のフェイスブック(Facebook)に投稿された映像には、有名なムスリムの女性スポーツ選手も登場している。

 報道によれば、アラブ首長国連邦(UAE)で初めて国際大会に出場したフィギュアスケート選手のザーラ・ラリ(Zahra Lari)や、ドバイ(Dubai)で暮らしながらランナーやトライアスロン選手として活動するマナル・ロストム(Manal Rostom)、UAE代表として五輪にも出場した重量挙げ選手のアムナ・アルハダード(Amna Al Haddad)らがプロ・ヒジャブをテストしたという。

 発表を受けて、ナイキのフェイスブックページにはさまざまな反応が寄せられており、とある女性は、興奮気味にナイキの決断をたたえている。

「ナイキ・プロ・ヒジャブにありがとう!女性として、ムスリムとして、2人の娘の母親として、マラソンランナーとして、フィットネスサポーターとして、こうした選手用のウエアが出ることをとてもうれしく思います。世界中で、たくさんのムスリム女性がナイキにありがとうと言っているはずです!」 (c)AFP