【3月10日 AFP】オーストラリアにある世界最大のサンゴ礁、グレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)が、前例のない2年連続で大規模な白化現象に見舞われており、多くの種類の海洋生物にとって完全な回復が困難になる恐れがあると豪海洋当局が10日、警告した。

 全長2300キロにおよぶグレートバリアリーフは昨年、3月と4月の海水温上昇により過去最悪の白化現象に見舞われた。

 政府機関のグレートバリアリーフ海洋公園管理局(GBRMPA)は9日に行った豪東部沿岸沖の上空からの観察後、10日に白化現象が再度、発生していると述べた。

 同管理局のサンゴ礁白化対策を担当するデービッド・ウオッチフェルド(David Wachenfeld)氏はフェイスブック(Facebook)に投稿した動画の中で、「残念ながら、今夏、グレートバリアリーフでも海水温は高く、2年連続で大規模な白化現象を確認した」と述べた。グレートバリアリーフで2年連続で白化現象がみられたのは初めてで、昨年12月から熱によるストレスが増大しているという。

 また同管理局によると、昨年は深刻な白化を免れていたサンゴ礁の中央部で白化現象が拡大している。(c)AFP