【3月11日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の第2回合同テストは10日、スペイン・バルセロナ(Barcelona)のカタロニア・サーキット(Circuit de Barcelona-Catalunya)で最終日が行われ、フェラーリ(Ferrari)のキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)が全日程を通じての最速タイムをたたき出した。

 フェラーリはライコネンが1分18秒634を記録し、2位以下を1秒近く引き離したほか、今季の最速タイムも約0.3秒更新するなど、再び期待を膨らませる結果を出した。ライコネンは午後のセッションで機材故障に見舞われたものの、それ以外はほとんどトラブルなく一日を終えている。

 メルセデスAMG(Mercedes AMG)は、ライコネンと同じスーパーソフトタイヤを履いたバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)がトップから約1秒遅れとなる4番手のタイムを記録し、午後のセッションからマシンを引き継いだルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は5番手につけた。

 昨季のコンストラクターズ部門を制したメルセデスは、8日間のテストを通じて両ドライバーが合計100周を記録し、合計5000キロ以上を走行した唯一のチームとなり、今月26日に決勝が行われる今季開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2017)に向け、万全の態勢を整えた。

 フェラーリについて前日、テストタイムを「見せかけている」と警戒していたハミルトンは、「ほかのチームも速さをみせつけていたから、バトルの行方は自分たちの手に委ねられているようだ」とすると、「すごいのは、本当のところは誰も分かっていないということ。それはフェラーリにとって、とてもポジティブなことは確実だ」と語った。

 レッドブル(Red Bull)は、オランダ出身の若手有望株マックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が2番手のタイムを記録し、今季はメルセデスとフェラーリに次いでコンストラクターズ部門で3番手争いに食い込んでくるとみられる。

 一方、マクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)は、世界タイトルを2度獲得しているフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)が、前日のストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne)と同じ電気系統のトラブルに見舞われて2度マシンを止めるなど、この日も悲惨な結果となった。

 アロンソは最終日で計43周しか走行できなかったものの、13人中11番手のタイムを記録した。(c)AFP