【3月8日 AFP】マルハナバチの足は「臭う」ことが、7日に発表された研究論文で明らかになった。

 英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載された論文によると、マルハナバチの微小な足跡に残る臭いは非常に強く、数時間後に花にやってきた他のハチがその臭いに気づくほどだという。

 さらに興味深いことに、マルハナバチは自分の足と他のハチの足の臭いを嗅ぎ分けられることが実験で示された。

 論文の共同執筆者、英ブリストル大学(University of Bristol)のリチャード・ピアース(Richard Pearce)氏は「マルハナバチが自分の臭いと群れの仲間(または無関係の同種ハチ)の臭いの違いが分かることを示したのは今回の研究が初めてだ」と言う。これは最近花を訪れたのは自分自身なのか別のハチなのかをマルハナバチが識別できることを意味している。

 ピアース氏は「この優れた能力のおかげでマルハナバチは賢く餌探しができる」と語り、マルハナバチは柔軟性のある脳を持っていることも指摘した。「マルハナバチは柔軟性の高い学習者だ」

 ピアース氏と共同研究者らは今回の研究でプラスチック製の実験用造花を訪れるようにハチを訓練した。造花にはご褒美の花蜜が出るものと、ただの水が出るものとがあった。

 3種類の異なる実験で造花にそれぞれ別の足の臭いをつけ、花蜜が出る造花の臭いと水しか出ない造花の臭いをハチに学習させた。