【3月7日 AFP】5日に行われたロシア・プレミアリーグ、FCウラル・スベルドロフスク・オブラスト(FC Ural Sverdlovsk Oblast)対FCアムカル・ペルミ(FC Amkar Perm)の一戦で、試合の責任者があらかじめ録音されたクラウドノイズ(観衆の声)を大音量で流し、両チームのファン同士による口汚い大合唱をかき消した。

 宿敵同士として長い歴史を持つウラル(Ural)地方を拠点とするFCウラルとFCアムカルのサポーターは、4500人の観客がののしり合うチャントを続ければ試合を中止するとスピーカーを通じて警告されたものの、まったく効果がなかった。

 すると責任者は、スピーカーからあらかじめ用意されたクラウドノイズを大音量で流し、ファン同士の罵声をかき消した。

 FCウラルの広報担当者はAFPに対して、「(FCウラルの)本拠地エカテリンブルク(Yekaterinburg)で行われるアムカル戦は、年に一度この問題に遭遇する」と明かすと、「両チームのファンは何十年にもわたって憎しみ合っていて、互いがウラル地方の真の主だと主張している。これまで両クラブの責任者は、憎しみ合いを止めることができないでいる」と語った。

 試合は、ルーマニア出身のMFエリク・ビクファルヴィ(Eric Bicfalvi)のゴールで、FCウラルが1-0で勝利を収めた。

 ロシアでは2018年にW杯(World Cup)が開催される予定となっており、試合が行われる計11都市ではフーリガン同士の衝突が懸念されている。(c)AFP