■多様性の包摂は映画ビジネスに不可欠

 しかし、インディーズ系映画を支援する非営利団体、サンダンス・インスティテュート(Sundance Institute)のケリー・パットナム(Keri Putnam)代表は、解決法は、重役らに自分たちの席を明け渡すよう強いることではなく、「(話し合いを行う)テーブルにより多くの人々を招く」ようにさせることだと話す。

 娯楽ニュースサイト「デッドライン・ハリウッド(Deadline Hollywood)」は最近、米雇用機会均等委員会(EEOC)が、女性監督に対して組織的に差別を行っている疑いのある複数の大手映画会社と和解交渉を行っていると報じた。EEOCは調査内容については明らかにしていないが、容疑については「最終手段」として訴訟に持ち込んだ時点で公にするとしている。

 一方、パットナム氏は、業界の幹部らは、出演者に多様性がみられる映画は世界中で大ヒットし、収益および投資の面で非常に大きな見返りが得られるため、多様な人種、性別の人々を包摂する在り方を「ビジネスには不可欠」とみなし始めていると指摘した。(c)AFP/Veronique DUPONT