■映画会社の重役は依然として白人男性

「だからといって、必ずしも業界に変化が起き、制作された映画の中で多様性がより進んでいるわけではない。映画会社の重役は依然として白人男性たちだ」

 先月発表された最新版の報告書は、「アカデミー賞にノミネートされても、ハリウッドから有色人種と女性が排除されている現状は依然として懸念事項である」と指摘している。

 米国では少数派が人口の40%を占めているが、俳優ではわずか13.6%、映画監督では10%しかいない。

 今年のアカデミー賞では、アフリカ系以外の非白人俳優としてノミネートされたのは、インド系英国人のデヴ・パテル(Dev Patel)たった一人だった。また中東で制作された映画全体で選出されたのは、シリアの短編ドキュメンタリー『ホワイト・ヘルメット-シリアの民間防衛隊(The White Helmets)』と『Watani: My Homeland』、そしてイラン人監督アスガー・ファルハディ(Asghar Farhadi)氏の『セールスマン(The Salesman)」にとどまった。