【3月6日 AFP】自転車ロードレース、パリ~ニース(Paris-Nice 2017)は5日、第1ステージ(ボワ・ダルシーからボワ・ダルシー、148.5キロメートル)が行われ、アージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)が、チームカーにつかまって走行したとして失格となった。

 風と雨に見舞われ波乱の展開となった開幕ステージで、昨年のツール・ド・フランス(2016 Tour de France)では総合2位に入り、今大会の優勝候補の一人として期待されたバルデは、終盤の25キロメートル付近でクラッシュに遭遇した。しかし、集団に追いつこうとしていた際に、恥を忍んでチームカーにつかまるという不正手段に出た。

 26歳のバルデは、「落車や激しいレース展開に焦ってしまい、重要な場面で冷静さを見失うミスを犯してしまった。本当に申し訳ない」と悔やむと、「(自転車の不具合を)修理している最中に、だらだらとサポートカーの助けを受けてしまったことは、何も言い訳できない」と話した。

 バルデが謝罪を口にする一方で、チームのバンサン・ラブニュー(Vincent Lavenu)マネジャーは、処分について「非常に厳しい」と反発し、ライダーに責任はないと主張した。

「ロマンの汚名を晴らしたい。なぜなら、われわれは彼が誠実であることを知っており、悪いイメージにはふさわしくないからだ。その心理や哲学からして、彼は本質的に尊敬に値する人物であり、この処分はまったく不適切だ」

 バルデが罰金200スイスフラン(約2万3000円)を科された一方で、アージェードゥゼル・ラ・モンディアルはスポーツディレクターも違反したチームカーとともに大会から除外された。

 仏パリ(Paris)郊外西部でゴールを迎えたこの日のレースは、FDJのアルノー・デマール(Arnaud Demare、フランス)がステージ優勝を果たし、クイックステップ・フロアーズ(Quick Step Floors)のジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)が2位、カチューシャ・アルペシン(Team Katusha Alpecin)のアレクサンダー・クリストフ(Alexander Kristoff、ノルウェー)が3位に続いた。

 バルデを筆頭にBMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のリッチー・ポート(Richie Porte、オーストラリア)やトレック・セガフレード(Trek Segafredo)のアルベルト・コンタドール(Alberto Contador)らの優勝候補は、スタートからわずか40キロメートル付近で強風に見舞われ、先頭集団から分断されてしまった。

 そして100キロ以上も追走を余儀なくされた結果、2013年と2015年大会に総合優勝を果たしているポートは47秒遅れでフィニッシュし、2007年と2010年大会を制しているコンタドールは1分4秒遅れで今ステージを終えた。(c)AFP