【3月4日 AFP】頭同士がぶつかる音がスタジアムにこだまし、目撃した全員が深刻な事態を恐れたが、フェルナンド・トーレス(Fernando Torres)はトレーニングに復帰することだけを心待ちにしている。

 アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に所属するトーレスは、2日に行われた16-17スペイン1部リーグ第25節のデポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦で、デポルティボのアレックス・ベルガンティニョス(Alex Bergantinos)と衝突して意識を失い、病院に緊急搬送された。

 それでも一夜明けて深刻なけががないことが分かり、3日退院した32歳のトーレスは、ファンを安心させようとした。

 報道陣に向けてトーレスは「すべて順調で、幸運なことに数日もあればチームメートとまたトレーニングできるようになるだろう」とコメントした。

 スペイン代表のW杯優勝メンバーでもあるトーレスは、頭を打ち付ける直前に何が起こったかを、病院に向かう救急車の中でどのように意識を取り戻したかを記憶していることを語った。

 また、ベルガンティニョスが見舞いに訪れたことを明かしたトーレスは「深刻じゃなくて神に感謝している。昨日はアレックスがいた。彼は心配していたけれど、こういったことはサッカーで起こりうるものだし、誰にだって降りかかる可能性がある。幸運にも杞憂に終わった。トレーニングに戻れる日を、指折り数えて待っているところだ」と続けた。

 トーレスの退院後、アトレティコは同選手が「48時間の静養」を取らなければならないと声明を発表している。

 アトレティコのディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督は、頭同士の衝突に関する不安の声が上がっていることは認識しつつも、深刻さについては否定した。

「頭同士がぶつかり合うのを目にするのは気持ちの良くないものだが、試合中には残念ながら起こってしまうものだ。フェルナンドの健康を祈るよ」 (c)AFP