【3月4日 AFP】シリアの政権側と反体制派が、同国の6年にわたる内戦の終結を目指す「明確な協議事項」で合意した。スイス・ジュネーブ(Geneva)で行われた厄介で遅々として進まない和平協議の最終日に当たる3日、国連(UN)のスタファン・デミストゥラ(Staffan de Mistura)シリア問題担当特使が明らかにした。

 デミストゥラ特使は、新たな協議を行うために双方を今月中に再びジュネーブに招待し、政権側が発議したテロ対策問題などについて話し合いたいと述べた。

 デミストゥラ特使はジュネーブで9日間にわたって行われた会議の最終日に「列車の準備はできている、駅に停車中で、エンジンは暖まっている。すべての準備が整っている。必要なのは加速器だけだ」と述べた。

 デミストゥラ特使は報道陣に対し「今われわれの前には明確な協議事項があると考えている」「われわれは手続きについて議論した……しかし実質的な内容についても議論した」と述べた。

■内戦はまもなく7年目に

 昨年4月以降となったジュネーブでの交渉は、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に対する抗議から2011年3月に始まった内戦の終結を目指す最新の試みだ。この内戦は今月15日に7年目に突入する。

 和平協議はジュネーブと並行してカザフスタンの首都アスタナ(Astana)でも行われており、こちらは昨年12月に実現した不安定な停戦の維持に重点を置いている。

 アスタナでの次回の協議は、次回のジュネーブでの協議の前に行われることになっている。デミストゥラ特使は「アスタナとジュネーブは相互に補完・補強し合っている」と述べた。

 反体制派の主要組織「高等交渉委員会(HNC)」は、最新のジュネーブでの協議についてこれまでの協議よりも「建設的」だったと述べた。(c)AFP/Rouba EL HUSSEINI, Michael THURSTON