【3月1日 AFP】フランスの主要メディアなど37の報道機関は2月28日、4~5月の大統領選を控え虚偽情報を検証するプロジェクト「クロスチェック(CrossCheck)」を発足させた。米インターネット検索大手グーグル(Google)の協力も得て、選挙結果に影響を与えるような「偽ニュース」の拡散防止を目指す。

 クロスチェックにはフランス通信(AFP)やルモンド(Le Monde)紙、同リベラシオン(Liberation)紙などフランスメディアに加え、英BBCやチャンネル4(Channel 4)、米ブルームバーグ(Bloomberg)などが参加。グーグルのほか、ニュースの質の向上を目指す非営利団体「ファースト・ドラフト・ニュース(First Draft News)」も協力している。

 ジャーナリスト約250人がプロジェクトに携わり、一般のネットユーザーも見聞きした情報の真偽を確認してもらえる。専用サイトまたは各報道機関のサイトから申し込み、匿名での依頼も可能だ。

 情報の事実確認は少なくとも2つの報道機関が行う。プロジェクトが成功すれば、その後も継続される可能がある。

 AFPのグローバルニュース担当責任者ミシェル・レリドン(Michele Leridon)は偽ニュースについて「私たちの職業の中核にある価値観が攻撃にさらされている」と指摘。各メディアがライバル関係を脇に置いて共同で対応する必要があるとし、クロスチェックはその方向への大きな一歩だと意義を強調した。(c)AFP