【2月27日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)の最高指導者に昨年就任したハイバトゥラ・アクンザダ(Haibatullah Akhundzada)師が26日、国民に植樹を呼び掛ける珍しい内容の声明を発表した。

 タリバンは毎年、春になると全国規模で攻撃を激化する作戦を展開しており、「春の攻勢」として知られる。今年も春が近づくにつれ、懸念が広がっている。

 こうした中、アクンザダ師はタリバンのウェブサイトに掲載された声明で、樹木は「環境保護や経済発展、大地の美化の各面で重要な役割」を果たすと指摘。「ムジャヒディン(聖戦士、Mujahideen)や最愛なる同胞諸君は、植樹に参加せねばならない。この件に関して努力を惜しむべきではない」と呼び掛けた。

 アクンザダ師は、昨年5月に前指導者アクタル・マンスール(Akhtar Mansour)師が米軍の無人機攻撃で死亡したことを受けて後継者に指名された人物。

 この声明に対し、アフガニスタン内務省のセディク・サディキ(Sediq Sediqqi)報道官はツイッター(Twitter)への投稿で、タリバンは植樹するよりも「女性や子供をはじめ罪なき多くのアフガニスタン人を殺害しているIED(即席爆弾)を仕掛けるのをやめるべきだ」と述べた。(c)AFP