【2月22日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)、ロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)のレジェンドで、球団のアドバイザー役を引き受けていたマジック・ジョンソン(Magic Johnson)氏が21日、球団のバスケットボール部門のトップに就任することが決まった。球団の共同オーナーを務めるジーニー・バス(Jeanie Buss)氏が発表した。

 2013年に死去した元オーナーのジェリー・バス(Jerry Buss)氏の娘であるジーニー氏は、さらにゼネラルマネジャー(GM)のミッチ・カプチャック(Mitch Kupchak)氏、ジーニー氏の実兄で、バスケット部門副部長を務めたジム・バス(Jim Buss)氏の解任を発表している。

 ジーニー氏は「一連の人事について決断を行いました。この変更が、故ジェリー・バス氏が求め、ファンが期待する高みへレイカーズを再び押し上げてくれると確信しています。まず本日より、アーヴィン・ジョンソン氏(マジック)がバスケットボール部門の総責任者に就任し、私の直属となります」と語った。

「われわれはアーヴィン、さらにはルーク・ウォルトン(Luke Walton)ヘッドコーチ(HC)とともに働くGMを探していますが、そちらも順調に進んでいます。新GMについては、近日中に発表できればと考えています。アーヴィン、ルーク、そしてこの新GMの3名が、レイカーズの新たな栄光時代の礎を担います」

 ジョンソン氏は「バスケットボール部門長としてレイカーズへ戻れるということで、夢がかなった思いです。1979年から私は『レイカーズ・ネーション』の一員であり、この球団のとりこです」とコメントしている。

「私のすべてをかけて、コート内外に勝者の文化を作ります。われわれにはルーク・ウォルトンという優れた指揮官と、有望な若手選手たちがいます。彼らとともに労を惜しまず働くことで、ロサンゼルス・レイカーズを再びNBAチャンピオンの座につけたいと思っています」

 バスケットボール殿堂入りも果たしているジョンソン氏は、現在57歳。NBA歴代最多得点者のカリーム・アブドゥル・ジャバー(Kareem Abdul-Jabbar)氏らとともに、「ショータイム・レイカーズ」と呼ばれた華やかなチームの中心を担い、1980年、1982年、1985年、1987年、1988年にNBA王者に輝いたのち、HIVウイルス感染が原因で1991年に現役を退いた。

 レイカーズはその後、コービー・ブライアント(Kobe Bryant)らを中心に再び黄金時代を築き、2000年から2010年までの間に5回のファイナル制覇を果たした。しかし、近年は成績が低迷しており、今季もここまで19勝39敗、リーグ全体最下位のブルックリン・ネッツ(Brooklyn Nets)、フェニックス・サンズ(Phoenix Suns)に次ぐリーグ3番目に低い成績となっている。

 今回の人事について、ジーニー氏は、共通のビジョンとプランの下に組織を統一し、いっそうの前進を図るためのものだと説明した。

「本日こうした措置を取ったのは、共通の目標を達成するためです。今後はレイカーズに関わるすべての人間が、アーヴィンと私自身が定めた方向へ全員で向かうことになります。私たちは強い決意を持って、再び優勝争いのできるレイカーズを作ります」

 62歳のカプチャック氏は、2000年からレイカーズのGMを務め、現役時代はジョンソン氏とともに1982年と1985年のNBA制覇を経験した。ジーニー氏は、兄のジム氏について言及し、チームを復活させたいという思いは共通していると話している。

「ジムはレイカーズを愛しています。兄はもはやバスケットボール部門の人事責任者ではありませんが、球団のオーナーであることは変わらず、そして私と共通の目標を抱いています。それは、父が求めていたレベルの偉大さをレイカーズに取り戻すことです」 (c)AFP