【2月20日 AFP】アルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships 2017)は19日、スイス・サンモリッツ(St. Moritz)で男子回転が行われ、オーストリアのマルセル・ヒルシャー(Marcel Hirscher)が圧倒的な速さをみせつけて優勝し、大回転の金と複合の銀に続いて今大会3個目のメダルを獲得した。

 母国シュラートミング(Schladming)で開催された2013年大会でも同種目を制している27歳のヒルシャーは、1本目の試技で首位に立つと、2本目との合計で1分34秒75を記録し、自身いわく「完璧」な大会を締めくくった。

 同胞のマヌエル・フェラー(Manuel Feller)が0秒68差の2位に入り、キャリア初の表彰台で銀メダルを獲得。同種目ではW杯通算10勝を飾り、前回大会では銅メダル、2013年大会では銀メダルを獲得しているドイツのフェリックス・ノイロイター(Felix Neureuther)が、0秒93差で3位に入った。

 ヒルシャーは今回の勝利で、世界選手権では団体戦の2個を含めて通算6個目の金メダルに輝き、アルペンスキー界の第一人者としての地位を固めたが、五輪ではソチ冬季五輪の回転で獲得した銀メダル1個にとどまっている。

 表彰台に上った合計105回のうち43勝を飾っているW杯で、通算6度目の総合優勝に向けて弾みをつけたヒルシャーはまた、1996年にイタリアの名選手アルベルト・トンバ(Alberto Tomba)氏が成し遂げて以来、初めて同一大会で回転と大回転の二冠を達成したほか、世界選手権の3大会で3個のメダルを獲得した史上初の選手となった。(c)AFP/Luke PHILLIPS