【2月19日 AFP】フランスのジャンマルク・エロー(Jean-Marc Ayrault)外相は19日、4~5月に行われる大統領選をめぐり、選挙活動がロシアによるものとみられるサイバー攻撃を受けていることは「容認できない」と述べ、中道・独立系候補で親欧州派のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)前経済相(39)がその標的とされていることは明らかだと付け加えた。

 世論調査で優勢となっているマクロン氏の報道担当者は先週、過去1か月にわたるマクロン氏陣営のウェブサイトや電子メールサーバーに対する相次ぐサイバー攻撃の背後にロシア政府の存在があると非難していた。

 エロー外相は週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche)とのインタビューで、ロシアが、仏最大野党・共和党など右派陣営の統一候補フランソワ・フィヨン(Francois Fillon)元首相と、極右政党・国民戦線から立候補しているマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)党首に好意を示しているのが十分見て取れると述べている。

 ルペン党首は反移民・反欧州連合(EU)を掲げ、フィヨン元首相はロシア政府とのつながりを強めようとしている。

 エロー外相は「親欧州派のエマニュエル・マクロン氏がサイバー攻撃の標的にされているが、フランスの民主社会においてこの手の介入は容認できない。私はこれを非難する」と述べた。

 フランスは15日、マクロン氏の報道担当者がロシア政府を名指しで非難した後、ロシアに対して仏大統領選に干渉しないよう警告した。(c)AFP