【2月17日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が16日に行った初めての単独記者会見においてメディアを「偽ニュース」などと激しく非難したことを受け、オーストラリアのマルコム・ターンブル(Malcolm Turnbull)首相は17日、トランプ氏に対してメディアとの付き合い方についてアドバイスを送った。ターンブル氏は先月、トランプ氏との電話会談で、トランプ氏から激しい怒りの言葉をぶつけられていた。

 トランプ氏は16日、ホワイトハウス(White House)で急きょ行われた記者会見において、自身に批判的なメディアを「不誠実」「手に負えない」などと激しく批判した。

 ニュージーランドのクイーンズタウン(Queenstown)で記者会見に臨んだターンブル氏は、報道陣からトランプ氏のメディア対応について質問を受け、「かつてウィンストン・チャーチル(Winston Churchill、元英首相)は、新聞に不満を述べる政治家は海に文句を言う航海士のようだと述べた」と語り、「あまり意味がない、われわれはメディアと一緒にやっていくものだ」と忠告した。

 ターンブル氏はさらに、「われわれはメッセージを行き渡らせなければならず、メディアのみなさんのご清聴に感謝している」と、笑顔で報道陣に語った。

 主要な同盟国である米国との関係は強固なままだと繰り返し強調しているターンブル氏は、トランプ氏との電話会談の際、豪州が拘束した難民1600人の一部を米国に再定住させる両国間の合意について口論になったとされる。

 一方でターンブル氏は、クイーンズタウンでニュージーランドのビル・イングリッシュ(Bill English)首相と会談し、トランプ氏が離脱を宣言した環太平洋連携協定(TPP)の実現を追求していくと確認している。(c)AFP