【2月17日 AFP】フランス東部ブザンソン(Besancon)に留学中の黒崎愛海(Narumi Kurosaki)さん(21)が行方不明になっている事件で、仏当局に国際手配されている元交際相手のチリ人ニコラス・セペダ・コントレラス(Nicolas Zepeda Contreras)容疑者(26)が、殺害容疑を否認する宣誓陳述書を提出していたことが分かった。セペダ容疑者は黒崎さんが最後に姿を確認された当日に大学の寮で会ったことは認めているが、その後黒崎さんの求めに応じてその場から退出したと主張している。

 チリに戻っているセペダ容疑者は14日、仏当局が求めている身柄引き渡し手続きの一環でチリの最高裁判所に出頭した。陳述書の中では、昨年12月4日に黒崎さんの大学の寮を訪れ、いったん2人で食事に出かけた後に再び黒崎さんの部屋に戻り、性行為をしたとしている。

 陳述書では、黒崎さんはその後、パニック発作を起こし、それは別の男性と関係を持ったことへの罪悪感からだったと主張している。黒崎さんはその後、セペダ容疑者にその場から去るよう求めたとしている。

 セペダ容疑者は「ナルミから連絡があると思いながら、市街へ歩いて行った。しかし連絡はなかった」と主張している。

 黒崎さんはこの日を最後に消息が途絶えている。当日夜、叫び声や女性の悲鳴、ドアをたたく音が聞こえたと寮の学生らは証言している。(c)AFP