【2月15日 AFP】米俳優のハリソン・フォード(Harrison Ford)さん(74)がカリフォルニア(California)州の空港で自家用機を操縦中、旅客機とニアミスを起こしていたことが14日分かった。航空当局は原因の調査に乗り出した。フォードさんは2年前にも、操縦していた小型機が不時着して負傷する事故に見舞われている。

 熟練パイロットで年代物飛行機の収集家としても知られるフォードさんは、米NBCテレビによると同州オレンジ郡(Orange County)のジョン・ウェイン(John Wayne)空港に進入した際、滑走路ではなく誘導路に向かい、アメリカン航空(American Airlines)のボーイング737(Boeing 737)の上を飛行した。同機には乗客110人と乗員6人が乗っていた。

 航空管制記録には、フォードさんが「旅客機がぼくの下にあるんだけど、いいのか」と尋ねた声が残っているという。

 米連邦航空局(FAA)は、今回の件に関与した人物は特定されていないとしつつ、誤解が生じた原因について調査すると明らかにした。

 FAA報道官の声明によると、管制官がフォードさんの自家用機に滑走路への着陸を許可し、フォードさんは許可を正しく復唱した。その後フォードさんの自家用機は、滑走路の直前で待機していたボーイング737の上を飛び、滑走路と並行に走る誘導路に着陸した。

 NBCによれば、ボーイング機はニアミスの数分後にダラス(Dallas)に向けて無事離陸できたという。

 FAAは航空機の誘導路への着陸を禁止しており、違反したパイロットには警告書の送付などの措置を取り、最も重い処分では免許を停止する。

 映画「インディ・ジョーンズ(Indiana Jones)」シリーズなどへの出演で知られるフォードさんは2015年3月にも、操縦していた第2次世界大戦(World War II)期の飛行機がキャブレター(気化器)の故障を起こし、カリフォルニア州サンタモニカ(Santa Monica)のゴルフ場に不時着。腕を骨折し、頭に軽傷を負っている。(c)AFP